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ウルフとドラゴン

2001年8月4日
(デイリー・テレグラフ)

中華人民共和国は人権に関して敏感である。先週日曜、中国国営テレビは、アメリカ国務長官コリン・パウエル氏のインタヴューを放送した。同長官は、天安門広場事件やチベット問題、すなわち言論と宗教の自由の抑圧や、正当な理由もない強制労働、拷問、処刑に苦しむ多数の人々について言及しただろうか。否である。パウエル氏は、アメリカにはアメリカの「人権に関わる問題があるのであり、・・・自分がそのよい例である」と述べ、アメリカ初の黒人国務長官であることを強調した。「わが国は、中国に対して指図して、われわれのやり方を押し付けることを望まない」とも述べたが、これら人権に関する発言はすべて、放送から削除された。

一方、わが国イギリスの高等法院判事も中国に滞在中である。昨日、ウルフ卿がBBCに語ったところによると、中国側は、ヨ−ロッパ人権会議協定がどのようにして「政府の方針に混乱をきたすことなく」わが国の法律に組み込まれたかに、「深い関心を示した」ということである。中国は、「人権に関する配慮を導入する」べく「長期的な改革」に取り組んでおり、「わが国が指示することはまったく不適切であろう」とウルフ卿は語った。

この状況で、われわれイギリス人は、次のどちらの問題をより憂慮すべきなのだろうか。わが国の高等法院判事が、中国によって、あのレーニンの言葉を用いるなら「役に立つ間抜け」扱いされるほど愚かであることか。それとも、わが国が中国に対してもっとも「役に立つ経験」を提供できるのは、マグナ・カルタやわが国の議会、コモン・ローという手本によってではなくて、1998年のヨーロッパ人権法の取り入れ方だという見解を高等法院判事が示したことだろうか。

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