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1964年 第19回国連総会

1964年10月30日

エルサルバドル、ニカラグア、フィリピンは、国連事務総長宛にチベット問題を第19回総会の補足議題とするよう次のように要請した。

「チベットにおいて人権及び自由は依然として無視され、チベット人民の宗教的、市民的自由は弾圧されており、チベットの事態は世界各国の重大な関心事になっている。国連が再度、この問題を取り上げ、各加盟国は既存の国連決議の目的達成に向かってあらゆる努力をなすよう求める」

国連事務総長が、本会議で審議するよう提案したにもかかわらず、総会は審議もせずに終了。ダライ・ラマ法王は、本総会でのチベット問題審議の資料として、2月10日付各国連常駐代表宛に書簡を送った。チベットからニューデリーに脱出してきたチベット僧ナワン・ツトブのチベット情勢に関する報告を送り、チベット問題に対する理解と同情を求めた。その内容の概要は以下の通りである。

  1. 第1に、宗教的迫害としては、まず中共は、多数の寺院を破壊し、これを兵舎建設に用いている。破壊されなかったものは、その大部分を中共の事務所や住居にしている。次いで、僧院の多くの宗教的、歴史的備品を持ち出し、されには、聖典類を燃やすなどして宗教的備品の破壊を行っている。僧侶に対する迫害もなされ、1959年の反乱後、僧に重労働を課し、強制労働のため中共本土に連行している。1961年3月には、僧を衆人環視のなかで射殺し、多くの僧を絶望、自殺に追いやっている。また、中共は、古くからの一般家庭での礼拝その他の仏教的儀式を無益として禁止し、ダライ・ラマやパンチェン・ラマの崇拝も禁止、これを行う者を処罰するなど、宗教儀式の廃止を命じている。
  2. 第2に、パンチェン・ラマについても、中共は、一時、ダライ・ラマの亡命後、彼をその後継者として利用した。しかし、1961年、北京招請の際、彼が
    1. チベット人に対する迫害の停止
    2. 食糧の増加担当
    3. 信仰の自由の保障
    4. 老齢者・病弱者の保護を要求する
    など、彼が中共の意や命令に従わないことが判ると、彼を排除、追放するなどして迫害している。
  3. 第3に、チベットの行政機関についても、中共は、その機関として、チベット自治区行政準備委員会を組織し、その委員選出を自分たちで行い、主要ポストを独占している。その管理権も握っている。村落でも工作委員会、保安委員会を設置し、チベット人の監視と洗脳を行い、自由な移動を制限している。
  4. 第4に、私有財産についても、これを没収し、これに反するものには、反動もしくは封建地主として拷問を加え或いは刑罰を課している。これに反する者は、子供といえども、就学、就業の機会を与えず、時には、食糧供給をも拒否し、餓死に追いやっている。村の中共工作委員会は、農民を監視し、収穫期には全農産物を取り上げ、食糧不足さらには栄養失調による餓死者を出している。遊牧民に対しても、これを多くは反動として逮捕、投獄し、でなければ、その家畜を没収し、飢餓におとしいれている。
  5. 第5に、洗脳の問題があり、中共は、毛沢東思想によって、チベット人を強制的に洗脳し、子供を親から引き離し、共産党の学校に送っている。
  6. 第6に、中共はチベットにおいて多数の建設事業、特に道路工事、兵舎、飛行場、武器弾薬庫建設を行い、このため強制労働を課し、多くの死者を出している。
  7. 第7に、チベットの軍事増強。中共は、30万以上の軍隊を送りこみ、これらをチベット内の主要地点並びに、インド、ネパール、ブータンなどの国境沿いの重点地域に配置し、インド征服を最終目的と公言している」

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