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中国 チベット人尼僧の受賞に対してヨーロッパに警告

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2000年10月26日
ロイター通信

中国は、抑留中のチベット人尼僧のチベット独立思想に対してサハロフ賞を授与しないよう欧州議会に警告した。欧州議会は、24歳のチベット人尼僧ンガワン・サンドル(左写真)をサハロフ賞の最終候補者4名の1人として選んだ。

受賞者決定日の26日、中国外務省のスポークスマンは記者会見でこう発言した。

「中国の内政干渉として、ヨーロッパ議会がこのサハロフ賞を利用するのに強く反対する」

「この尼僧は投獄されていて、法を犯したのは事実。中国の刑法を犯した人物に賞を与えるなんて理解できない!」

しかし、スポークスマンはサンドルの罪については明確に述べなかった。

サンドルは反政府活動をしたということで、1992年に拘留され、懲役21年の判決を受けた。彼女の釈放を求める運動家によると、チベット独立要求をしたことに対する元々の刑は3年だったが、独房で歌を歌い、その後、看守に従わなかったという理由で刑が延長された。中国は50年前のこの月(1950年10月)、チベットへ侵攻したが、チベット人のチベット独立運動やダライ・ラマへの忠誠心を押さえるのには失敗している。

サハロフ賞は1988年以降毎年、人権を奨励し、意味深い貢献をした個人や団体に与えられてきた。過去の受賞者は、前・南アフリカ大統領、ネルソン・マンデラ、ビルマ(ミャンマー)の民主活動家アウン・サン・スーチー、中国人反政府活動家魏京生である。1999年は、東ティモールの独立運動家シャナナ・グスマオに与えられた。