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ダライ・ラマ法王 2013年秋来日報告

2013/11/22 世界の平和を祈る祭典in日本平(静岡)

2013年11月22日 (www.dalailama.com

静岡:富士山が世界文化遺産に登録された今年の6月、また別のエキサイティングな構想が産声をあげた。セーブ・チベット・ネットワークとダライ・ラマ法王日本代表部事務所の共催で、さまざまな宗教の信仰者が日本平に集まり、共に世界平和を祈る祭典の開催が決定したのである。

本日、11月22日の祭典において、主催者代表を務める牧野聖修氏は開催の挨拶の中で、「イベントの規模としては限られたものになるが、富士山を一望できる場所としてこの日本平を選んだ。日本平という地名は文字通り、“日(ひ)”の“本(もと)”を“平(たいらか)”にすることを意味し、何世紀にもわたって信仰の対象とされてきた富士山に向かって世界平和を祈るにふさわしい場所である」と語った。

青く晴れ渡った空には雪をいただいた富士山がそびえ、その美しさに参加者はみな高揚していた。今回、さまざまな宗教の信仰者による祈りの祭典を開催する動機付けとなったのは、聖徳太子の「和やかなるをもって貴しと為し、さからふること無きを宗とせよ」という格言であったという。

ダライ・ラマ法王は、この日のために彫り上げられた木花開耶姫(このはなさくやひめ:日本神話に登場する女神で、富士山の噴火を鎮めるとして知られる)の像の除幕を行われ、白いカタを捧げられた。

続いて、さまざまな宗教の代表者による世界平和の祈りに移った。一番目に行われた神道の祈りでは、神官や巫女が聖なる富士山に歌や舞いを奉納し、世界平和祈願を捧げた。次に、キリスト教徒が登壇し、ゴスペルと「主の祈り」を捧げた。そして三番目に、イスラム教徒の代表者がアラビア語と日本語でクルアーンの朗唱と平和の祈りを捧げた。

続いて、ほら貝を手にした修験者が登壇し、富士山に護摩供を奉じ、世界平和を祈願した。とりわけ、射主が東西南北方向と聖なる富士山に向けて矢を射った瞬間は圧巻であった。これに続き、豪華な袈裟をまとった導師を先頭に真言宗、臨済宗、浄土宗など日本を代表する宗派の日本人僧侶が登壇し、般若心経を捧げた。最後に、ダライ・ラマ法王を先頭にチベット人僧侶が登壇し、富士山に向けてチベット語で般若心経を捧げた。

祈りが終わり、各宗派の代表者がそれぞれの席に着くと、ダライ・ラマ法王は1千人の参加者に向けて次のように述べられた。

「本日、私たちは、さまざまな宗教の代表者としてここに集まり、一切衆生がこれからもこの地球で幸せに暮らしていけるよう祈りを捧げました。また同時に、そのような幸せの基盤である平和がもたらされるよう祈りました。世界の名だたる宗教はすべて、愛、慈悲、寛容、自制を伝えています。それはつまり、それぞれの宗教によって哲学的アプローチは異なるものの、互いに調和を取りあうことがきわめて重要であることを意味しています。

歴史的には、宗教が原因で激しい争いが勃発したこともありました。“人間社会には愛や慈悲、許しが必要不可欠である”と、どの宗教も同じように伝えていながら、これはきわめて残念なことです。

私はこれまで仏教僧として、仏教以外のさまざまな宗教を信仰する方々と話し合い、共に祈りを捧げてきました。彼らはみな、道徳的な道を示すことによって信者に仕えています。ヒンズー教徒やイスラム教徒、ユダヤ教徒、キリスト教徒、仏教徒、ジャイナ教徒、これらの宗教はみな、その目的は愛と慈悲を分かち合うことにあります。発祥した時代や場所が異なるため、哲学的見解は異なりますが、その目的が同じであることには変わりありません。ゆえに、異宗教間において調和と互いを敬う気持ちを育むことがきわめて重要なのです」。

「私たち70億の人間が抱える問題の多くは、道徳の欠如ゆえに、あるいは単なる正直さの欠如ゆえに生じたものです。ゆえに私たちは、それぞれのコミュニティーのレベルにおいて道徳や正直であることの価値を高めていく必要があります。そして宗教者はそのような脈絡において、いかにして心の平和を培うかを示す手本とならねばなりません。手本となるにはまず、自分が内なる平和を得なければなりません。自己の内にないものを他者に示すことなどできるはずがありません。ゆえに私は、釈尊の弟子として内なる平和を得られるようできるかぎりの努力をしているのです。そしてここにお集まりのみなさんにも、私の精神的な兄弟姉妹として、同じようにしてくださるようお願いしたいと思います。ありがとうございました」。

祈りの祭典が終わると、法王は関係者との昼食会に参加された。その席で、法王は次のように述べられた。

「本日は、じつに感動的な祈りの儀式を行うことができました。そしてみなさんとともに、このように美味しい昼食をいただくこともできました。私は今から京都へ向かわねばなりませんが、みなさんはどうかそのままごゆっくり昼食をおたのしみください。この美しい富士山を前に、私たちは共に祈りを捧げることができました。この日のことを、私は生涯忘れないでしょう。ありがとうございました」。

法王は、日本平から静岡市街へ車で戻られ、さらに新幹線で京都へ向かわれた。京都に到着すると、招聘者である京都精華大学学長の出迎えを受けられた。


 (翻訳:小池 美和)

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