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ダライ・ラマ法王 2011年秋来日報告

7日目 大阪・講演会/物質的価値と宗教的価値の調和 − 健全なアジアのための日本の役割

2011年11月4日

11月3日、物質的価値と内面的・宗教的価値の調和を図る能力と機会に恵まれた日本をダライ・ラマ法王が讃えた。日本は、アジアをより健全で平和な地域にするために、そして世界中の経済的に後れた国を助けるために大きく貢献できる国だ、と法王は発言された。

高野山大学藤田学長らとの密教に関する意見交換の場で発言された法王は、パネリストの仏教に関する質問を受けて次のように答えられた。

「1967年に初めて日本を訪れて以来言い続けていることだが、日本は豊かな文化伝統をもつ高度に発展した国だ。日本には物質的発達と内面的・宗教的価値を調和させる機会と能力に恵まれた。内面的価値は心の訓練でさらに強化できる。」「来日する度に、内面のよさを育てることにより多くの人が関心を示すようになっている。」

法王はさらに、高野山大学において仏教学の意見交換の場を設けるべきだ、と提案された。「意見交換プログラムと、学部のカリキュラムの一環としてさまざまな仏教伝統に関する特別授業を設けるべきだ。多くの方が興味を示しているのだから、高野山大学の教授とインドのチベット人が仏教について幅広く詳細に渡って討論し、仏教経典研究ができるプログラムを是非始めよう。カンギュルやテンギュルに著された仏陀や偉大な仏教学者の教えは飾り物ではない。仏教の神髄は仏陀の教えから学ばなければいけない。もし新たなプログラムが設けられるなら、それは仏教研究のために最適な方法となるだろう。」

「チベット人は喜んで日本人と仏教の知識や経験を共有するだろう。反対に日本の仏教についても私たちと分かち合ってもらいたい。そのためにはチベット語と日本語の両方に精通した人材を育てなければいけない。インドの学校で日本語の授業を導入することも考えられる。」「仏教を学ぼうというあなた方の真摯な姿勢は素晴らしいと思う。次の世代のためにも長期的な展望をもってかたちにしていこう。」

法王は日本人、特に若者に対し、思い切って国の外に出て英語を身につけ専門知識を役立てなさい、と励ました。「あなた方には能力も強い意思もある。加えて大変な努力家だ。しかし言語の壁がある。英語を身につければ世界中の貧しい国々のために大いに貢献できるようになる。」法王は中国の役割についても言及された。「中国もまた豊かな文化と伝統をもつ仏教国だ。彼らもまた健全かつ平和なアジア実現のための重要な役割を果たし得る国だ。」

この地球上に住む70億人の人々は人類の将来のことを真剣に考えなくてはいけない、と法王は強調した。「内なる平和なしにより健全で平和な世界は実現できない。全ての世界宗教は同じ内なる平和を育むことができるはずなのだ。そして信仰をもたない人たちもまた人間として同様の責を担っているのだ。」

また高野山を訪問されるか、という問いに法王は次のように答えられた。「私のことを思ってくださるなら私はまたここに来るだろう。気に懸け、愛情を注ぎ、慈悲を示してくれる人は誰でも親のような存在だ。だからここはもう私の親なのだ。とても特別な想いを抱いている。」

高野山での4日間の日程を終えた法王は、11月4日の朝、大震災によって最も大きな被害を受けた仙台に向けて出発した。仙台到着後、午後には記者会見が行われる予定だ。

11月5日には石巻で地震と津波の被害を受けた方々のための供養が行われる。同日午後、仙台の孝勝寺で講演『今、逆境をのりこえるために必要なこと』が予定されている。


 (翻訳:中村高子)

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