現在のチベットの状況
暗黒の高地−世界の屋根における中国植民地政策
情報・国際関係省大臣 サムドン・リンポチェ
2001年12月10日
- はじめに
- 黄色人種の重荷
- チベットにおける中国の植民地支配正当化の口実としての「近代化」
- 発展途上の中国「未開の西域」の背後に隠された戦略的強制
- 亡命チベット人の伝統的社会と民主主義的制度
- いわゆる「チベット自治区」における自治の実際
- 経済発展
- 教育
- 公共医療
- 人権の状況
- 永続的解決の探求
はじめに
『暗黒の高地―世界の屋根における中国植民地政策』は、中華人民共和国国務院によって2001年11月8日に発行された、中国側がチベット近代化と主張する問題に関する白書に対する応答書である。このチベット側の応答書は、チベットにおける植民地政策強化に躍起になっている中国の隠された政策意図の研究である。中国共産軍のチベット占領以後、チベットの人々はおそらく今こそ最大の災難に直面している。文化大革命の残虐行為にもかかわらず、中国は、チベット外部にまで広がって今なお活動する豊かな霊的伝統を伝えるチベットの温和な文化を抹殺することはできなかった。残虐な軍事力とあからさまな政治的弾圧によっては失敗したが、中国は今、新たな植民地政策によって、チベットの比類ない生活様式を根絶しようと企てている。
われわれの応答書は、過去におけるチベットの独立的地位とチベットの伝統的社会組織の真の性質を強調している。また、いわゆる「チベット自治区」と他のチベット人居住地域における自治の度合いを考察する。この応答書は、チベット人人権に対する中国の残虐な蹂躙の残虐な軌跡と、チベット語根絶を画策する中国政府によるますます増加する企て、いわゆる「チベット自治区」内外の医療の恐るべき状態を考察する。
この調査書は、もしも中国政府が、ダライ・ラマ法王を黙殺してチベット人に何ら重要な関与をさせることもなくチベット人の将来を決定しようとする現行政策を継続するなら、直面せざるを得なくなるかもしれない予測しがたい成り行きに関して、中国政府指導部に対し警告を発する覚え書きである。恐怖から生まれ、チベット人の真の関心事を完全に無視して実施されている現行政策は、中国がチベットで解消しようと努めている不安定という問題を悪化させているのである。
これを考慮すれば、中国の真の安全とチベット人の合理的かつ正当な切望に基づいてチベット問題を解決するというダライ・ラマ法王の一貫した提案を受け入れることは、中国自身の利益となるのである。完全な独立ではなく、中華人民共和国の全体的枠組みの中で独自の存在として存続し機能することを求めるダライ・ラマ法王の中道の道こそは、中国のチベット問題の最も有効な薬なのである。安定した繁栄する中国は、チベット人も含めて万人の利益となる。これは、中国政府が、ダライ・ラマ法王を、中国人民が値し中国政府が求める中国の偉大さの回復を助ける影響力と能力を有する同盟者とみなすならば、成し遂げられるのである。
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