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四川省のヤチェン・ガルから僧侶や尼僧ら数千人が強制退去

2019年6月12日

2017年8月11日撮影。ヤチェン・ガル居住区の解体現場にパワーショベルが鎮座する。

中国西部の四川省当局は先ごろ、カルツェ県パリユール郡のヤチェン・ガル・チベット仏教徒センターから、約3500人の僧侶や尼僧を退去させたと、現地のチベット人らが伝えている。

ヤチェン・ガルの広大な仏教センターに建てられた居住区の撤去は5月に始まり、主に四川省外の地域から来て滞在する住民たちが退去させられている。近年ではこの居住区に留まり仏教を学び修行する僧侶や尼僧、在家信者たちは1万人に上ると言われていた。

四川省に暮らすチベット人がラジオ・フリーアジア(RFA)チベットのインタビューに匿名で応じ、5月11日にヤチェン・ガルを訪ねた時には撤去作業が行われていたと語った。「5月に撤去が始まってから、約3500人の僧侶や尼僧が退去させられました」 現在、約600人の中国当局者がヤチェン・ガルに常駐して監視しているという。さらに、中国当局者たちが「僧侶の動きを監視し、外部からの訪問者すべてを確認している」といい、「ヤチェン・ガルの僧侶や指導者たちは撤去を不満に感じているが、話したがらない」とも語った。

居住区からの退去を強いられた住民たちは、遠隔地から訪れていた。チベット自治区のチャムド県やナグチュ県出身で、首都ラサやジョムダ郡とゴンジョ郡に自宅がある。「ヤチェン・ガルに移ってきた住民たちは、ラマやケンポス(指導者)のような非常に優れた仏教指導者を除いて、誰もヤチェン・ガルに残っていません」

「四川省出身の僧侶や尼僧たちだけが退去を免れていますが、青海省の玉樹チベット族自治州出身の僧侶や尼僧たちは、いかなる政治活動にも参加しないという条件で、出身地の当局からヤチェン・ガルに残ることを許可されています」

退去させられる住民と、留まる友人たちに感情的な別れをさせないよう、退去者がバスに連行されるときに留まる友人たちが付き添うことは許されないという。

「中国当局はこれまで、セルタルなどでも僧侶や尼僧たちの住居を撤去することはありませんでしたが、他の地域からヤチェン・ガルに来て居住区の簡易的な住居に暮らしていた住民たちは退去させられ、住居も撤去されました」


明らかになる政治戦略

今回のヤチェン・ガルや、四川省のセルタル郡にある有名なラルン・ガルで布かれる規制は、チベット仏教の研究と修行が行われる重要な場所である両地の影響と発展を抑制することを目的とした政治的戦略の一部であると、チベットの支援団体が2017年3月に発表した報告書で述べている。

ワシントンを拠点とするチベットのための国際キャンペーンは、「(両センターとも)設立以来、数千人の中国人が仏教倫理を学び、精神的な教えを受けてきており、チベット人社会と中国人社会の懸け橋となっている」と述べた。

この地域の情報筋によると、2017年と2018年に、少なくとも4820人のチベット人と漢族の僧侶や尼僧がラルン・ガルから退去させられ、2001年以降に7000戸を超える住居やその他の建造物が取り壊されている。

米国の超党派の国際宗教自由委員会テンジン・ドルジェ委員長は、火曜日にRFAとのインタビューで、ヤチェン・ガルに対する中国の制限を「宗教の自由に対する重大な違反である」と位置付けた。

「この件については注意深く監視し、あらゆる注目度の高い機会に訴えていきます」とドルジェ氏は述べた。「チベットの『宗教の自由』は、悪化するばかりです」

(翻訳:植林秀美)

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