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ラルンガル僧院、衛星写真から見えた破壊の規模

2017年2月21日

チベット本土の仏教僧院ラルンガルで行われた中国政府主導の家屋解体から1年、破壊規模が拡大した様子が衛星写真からわかった。人権団体のフリー・チベットとチベット・ウォッチが今週木曜日に発表した合同レポート『破壊天国:中国によるラルンガル破壊活動』で、ラルンガル僧院の破壊規模と、アメリカのアポロ・マッピング社の協力により入手した衛星写真を掲載している。

家屋破壊前    ⇒     家屋破壊後

昨年6月、中国当局はラルンガル僧院に対し、約1万人の僧侶、尼僧、在家信者の半数の退去を命じ、翌月に家屋の解体を実施した。これにより、少なくとも4,800人の居住者が立ち退きを余儀なくされ、その家屋などが撤去された。居住者たちは政府当局の解体計画を事前に知らされることはなく、これに対する法的な救済措置や補償も得ていない。

「ラルンガルでの家屋解体は、深刻な問題です。僧侶や尼僧たちが強制的に退去させられ、尼僧の中には嘆きのあまりに自殺した者もいます。僧院の住居を失ったため、チベットの宗教や文化を守る基本的な権利も奪われました。中国政府がラルンガルとヤチェンガルでの解体を中止し、チベット本土でチベットの宗教と文化を守るチベット人の人権が回復されることを望みます」と、チベット亡命政権の国際関係省長官ソナム・ノルブ・ダグポ氏は語った。

今年2月、チベット亡命政権の情報・国際関係省の5名の代表者が、第34回国連人権理事会に先駆けて国連で高等レベルの人権擁護運動を1週間にわたって行った。この運動では、ラルンガルとヤチェンガルでの大規模解体など、チベットで現在も未解決の人権問題を強調した。数週間後、国連特別報告者6名が共同で中国政府に対し、ラルンガルおよびヤルチェンガルについての懸念を表明し、賢明な措置を求めた。2016年12月には欧州議会がラルンガルについて緊急決議を採択した。決議条項40条のうち、31条はチベットとラルンガルの問題を扱うものだった。

今週公開された衛星写真から、世界最大規模で著名なラルンガル僧院の破壊被害の状況がわかる。退去した僧侶や尼僧たちはラルンガルに戻ることは許されず、故郷に戻っても僧院や尼僧院に入ってはならないと忠告された者もいた。

中国当局は、家屋の撤去は火災発生や人口超過を防止する目的であると説明している。しかし一方、地元のチベット人居住者たちは、住居の撤去は観光客のニーズに合わせるものだという。今年5月、地元の観光協会は、ラルンガルへの訪問者数を一時的に1日千人に限定すると発表したが、観光地としてのラルンガルの人気が高いということだ。大きなホテルが立ち並び、谷を見下ろす山の上まで道路が整備され、観光客が写真を撮影できるよう新しく広い階段と手すりが設置された。各ホテルには、酸素を供給する設備で高山でも呼吸が楽にできる。こうしたことがすべて、家屋の解体の本当の理由は、この地が観光客の人気スポットであることを裏付ける。中国政府による破壊活動は「ラルンガル僧院の権威や影響力を低下させることが目的であるとみられる」とレポートは報告している。

(翻訳:植林秀美)

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