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第1回ゲシェマ学位授与式とCSTムンゴット校創立50周年記念式典

2016年12月22日
インド、カルナータカ州 ムンゴット

今朝、ダライ・ラマ法王は再びデプン・ラチのべランダに降り立たれ、階段の最上段にある法座に着かれた。法王の右側には僧院の長老たちが、左側には中央チベット政権の職員と他の来賓たちが着席した。ベランダの前は僧院の中庭になっていて、授与式に参加する僧侶たちで埋め尽くされていたが、その最前列には、初めてのゲシェマ(女性の仏教博士)の学位を授与される20人の尼僧たちが並んでいた。

デプン・ラチの中庭の最前列に並び、
ゲシェマの学位を授与される20人の尼僧たち。
2016年12月22日、インド、カルナータカ州 ムンゴット
(撮影:テンジン・チュンジョル/法王庁)

中央チベット政権宗教文化省の大臣カルマ・ゲレク師は、この歴史的な式典の背景について説明し、尼僧にも学ぶ機会を提供し、彼女たちが仏教学者を目指すように奨励されている法王のヴィジョンの要点を述べた。宗教文化省では、チベット尼僧プロジェクトと協力して、法王のヴィジョンを実現するための支援を行なってきた。ここ南インドに再建された“学びの座”の学者たちもゲシェマの選考試験に携わり、協力してきた。カルマ・ゲレク師はこのプロジェクト実現に尽力した全ての協力者たちに対して感謝の意を表した。

カルマ・ゲレク師は、尼僧たちが基礎的な論理学の修得から始めて、ゲシェマの学位取得に必要な全ての学習過程を修了したことを明らかにした。そして、次のように続けた。

「また、彼女たちは4年に渡る学位修得期間の間に行なわれた全ての過程の試験にも合格しました。この学位取得過程はゲルク派のシステムに則ったものですが、チベット仏教の各宗派の尼僧に対して門戸が開かれています。今回の学位取得者の出身尼僧院の内訳は、ドルマ・リンから6人、ジャンチュプ・チュリンから5人、ジャムヤン・チュリンから6人、ゲデン・チュリンから1人、ネパールのコパン僧院カチュー・ガキャル・リンから2人となっています。これからも、ゲシェマが続々と誕生することを期待しています」

デプン・ラチで、ダライ・ラマ法王から
一人ひとりゲシェマの学位証明書を授かる尼僧たち。
2016年12月22日、インド、カルナータカ州 ムンゴット
(撮影:テンジン・チュンジョル/法王庁)

続いてゲシェマたちは、法王から一人ひとり、学位証明書とカタ(伝統的な絹のスカーフ)と、法王のサインが入ったナーランダー僧院の十七人の成就者たちのタンカの写真を授かった。そして全員が法王と共に写真に納まった。ゲシェマのひとりが、法王への感謝を詠った偈頌を引用して読み上げ、青地に金という伝統的な様式で装飾され、印刷された額入りのその偈頌を法王に献上した。

そして次のように述べた。「私たちの心からの感謝のしるしとして、この偈頌を捧げます。法王のご長寿と、ご請願の成就を心からお祈り致します」

法王は基調講演を次の言葉で始められた。

「昨日述べましたように、この学位をゲシェマと呼ぶことに違和感を覚える人々もいましたが、あなた方の問答を聞いて、皆さんが大変よく勉強し、高度な学識を得ていることがよく分りました。ですから皆さんの実力は、ゲシェマの名に値します。おめでとう」

第1回ゲシェマ学位授与式でお話をされるダライ・ラマ法王。
2016年12月22日、インド、カルナータカ州 ムンゴット
(撮影:テンジン・チュンジョル/法王庁)

「先日、ナーガールジュナ(龍樹)の『根本中論偈』を暗誦している僧侶の一団に出会い、とても感銘を受けました。また、他の機会には、学位取得後の仏教哲学研究における専門化について話しました。皆さんの中には、これから唯識、または中観の見解について更なる研鑽を積む人もあるでしょうし、ディクナーガ(陳那)とダルマキールティ(法称)の著作の研究を行なう人もいるでしょう。あるいは、バンガロール(ベンガルール)にあるダライ・ラマ高等教育大学では、マイソール大学と連携して博士過程取得プログラムを発足させることを発表しましたので、そちらに進むことも可能でしょう」

法王は、リーダーシップについての一般論に触れられ、昔は肉体的な強さが必要不可欠であった為、男性優位の社会が築かれたが、教育の普及によって男女平等への大きな可能性がもたらされたことを述べられ、女性のリーダーがもっと輩出されるべきであることを強調された。

午後になって法王は、シワツォ図書館に立ち寄られた。そして、様々な本を読み耽る子供たちの横に座って、「何を読んでいるのですか」と尋ねられた。

記念式典のはじめに、行進して入場するCSTの卒業生たち。
2016年12月22日、インド、カルナータカ州 ムンゴット
(撮影:テンジン・チュンジョル/法王庁)

その後法王は、中央チベット人学校(CST)ムンゴット校創立50周年記念式典に臨席された。式典実行委員である同校校友会会長のナムギャル・クサール氏は、この式典開催の目的は、学校の進むべき道を示してくださった法王と、その展望実現の為に尽力を惜しまなかったインド当局とチベット政権に対して感謝を表すことであると告げた。

ムンゴット校の在校生と卒業生たちは、いくつかの列を作って、威勢の良い笛と太鼓の楽団に合わせて行進して入場した。続いてチベットとインドの国家が演奏された。校長のC. ラヴィンドラ・ドラン氏、文部大臣のグドゥップ・ツェリン氏、そして主席大臣のロブサン・センゲ博士が、それぞれ参列者に向かってスピーチを行なった。センゲ主席大臣は、世界には6千万人の難民がいるが、子供たちにこのような独自の教育の機会を提供しているのはチベット人だけである、と述べた。

その話題にふれて法王は、この式典で、ネルー元首相の肖像画が描かれた旗が掲がっているのを目にし、嬉しく思ったと伝えられた。法王は、亡命して間もない頃、チベット人の学校と教育システムを確立するに当たり、ネルー首相がいかに大きな役割を果たしてくれたかについて説明された。彼はチベット人を表して「恐れを知らない、不屈の精神を持った民族である」と形容した。法王は、インドで初めて学校を設立した当初、チベット人たちは、チベット問題は早期に解決し、自分たちはすぐに祖国に戻れるだろうと考えていたことを想起された。法王は、亡命社会にいるチベット人たちは、チベットにいる兄弟姉妹たちを支えるために、世界に対して訴えかけていく責任がある、と繰り返し述べられた。

続けて法王は、今学校に通っている子供たちは、チベットの未来の担い手であることを強調された。

明日、法王は、チベット暦の10月25日に行われるガンデン・ガチュー法要(1419年に亡くなられたゲルク派宗祖ツォンカパ大師のご命日)に参加される。

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