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主席大臣が東京で講演『融けゆくチベット氷河、アジアの新たな脅威』

2016年1月9日
東京

ロブサン・センゲ主席大臣は1月9日、東京の大本山護国寺で、『融けゆくチベット氷河、アジアの新たな脅威』と題する講演を行った。日本人、モンゴル人、東トルキスタン人など大勢の聴衆が集まった。

講演の中で大臣は、世界、特にアジアはチベットを世界の環境や生態系に直接的な影響を与える重要な地域として認識すべきであると述べた。

「ダライ・ラマ法王のリーダーシップや世界の仏教徒の存在により、チベットが精神的に重要な場所であることはよく知られていますが、環境や地政学的な点からも重要な地域であることは、それほど認識されていません」

さらに大臣は、チベットは世界の第三極であり、アジアの給水塔であることを強調して次のように述べた。「チベット高原には4万6千箇所にのぼる氷河があり、それにより氷の貯蔵量は北極、南極に次いで世界第3位となっています。アジアの主要10河川はチベットを源流とし、インド、パキスタン、中国、バングラデシュ、ベトナム、ラオス、カンボジアをはじめ下流にあたる地域に流れています。これらの河川からは10億人以上の人たちが命の源として恩恵を受けています」

また、チベット氷河が融解しているという最近の調査結果を引用し、次のように述べた。「過去50年でチベット氷河全体の半分が融解しています。現在のペースが続けば2050年までに氷河の3分の2がなくなってしまうでしょう」

「中国の巨大水力発電プロジェクトがチベット高原を源流にした河川で進められていますが、チベットの脆弱な生態系への被害を加速し、その下流地域の河川に大きな影響を及ぼすことが懸念されています」

大臣はチベット高原に見られる地球温暖化への影響についても言及した。「チベット高原に滞積する雪が薄くなっていることが、ヨーロッパと北東アジアでの熱波に直接的な影響を与えているという研究結果も報告されています」

チベット氷河の融解が急速に進む原因について、主席大臣は、採鉱により土壌や水資源が汚染され、土壌侵食が起こり、永久凍土層が融解しているのだと述べた。チベットにはおよそ132種類の鉱物の堆積層があり、金、クロム鉄鉱、銅、硼砂、鉄の量は世界でもかなりの割合を占めている。大規模な森林伐採は山崩れを起こし、河川に泥が堆積して下流領域に洪水が起こる原因となる。中国本土からの大規模なチベット移住によるチベットの都市化と、チベットの自然環境と天然資源の大規模開発が、急速な温暖化に影響しているのだ。

地政学的な保安についても、主席大臣は、最近の中国軍によるインド国境内への侵入の事実もあるように、中国によるチベット占領はインド国家の安全にも深刻な脅威となっていることを、次のように語った。

「アンベードカルやヴァッラブバーイー・パテールなど、インドの偉大な指導者たちは、中国によるチベット侵攻は、インドにとっても長期にわたる脅威となることを警告しています。その予言が現実のものになろうとしているのです」

主席大臣は最後に、中央チベット政権と、ダライ・ラマ法王が構想された民主的な政府の在り方の概要を話して締めくくり、長年にわたるチベット支援者に対し、感謝の意を表した。

(翻訳:植林秀美)

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