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センゲ主席、インディアインターナショナルセンターにおいて、中国の専門家とチベットの状況について意見交換を行う

(2013年1月31日 CTA

<インドはチベット問題を中国との会合の軸とすべき>

Sikyong Dr Lobsang Sangay and other speakers at the panel discussion
at the India international Centre, New Delhi on 31 January 2013.
(Photo/Tibet Museum)

ニューデリー:ロブサン・センゲ主席は著名な中国情勢の専門家である元インド政府外務長官のシュリ・ラリット・マンシン氏、元インド政府書記官のシュリ・ジャヤディーバ・ラネード氏とダラムサラのキルティ僧院長・キルティ・リンポチェを交え、ニューデリーにあるインディア・インターナショナルセンターにおいてチベットに関する意見交換を行った。
“チベット:現況と中印関係への影響について”と題されたこのセミナーはガンジー平和財団の主催により、チベット亡命政権議会の議員であり元議長のカルマ・チョペル氏の司会で行われた。

このセミナーでセンゲ主席は“チベットは歴史的にみて、インドと中国の間に位置するひとつの独立国であった。現在、チベットがどのような状況におかれているにせよ、インド・中国の両国にとって切り離すことのできない関係にある”と述べた。

センゲ主席はインドと中国の国境・マクマホンラインにおける境界紛争がチベット問題により解決できていないことに触れ、1914年に制定されたシムラ協定では、マクマホンラインはインドとチベット間の境界であるということが、当時の英国領インドと独立国家としてのチベット間で取り決められている。このことからマクマホンラインをインド国境としたいのであれば、チベットがひとつの国家であったことも同時に認める必要がある、と述べた。

Ven. Kirti Rinpoche and Shri Lalit Mansingh at the panel discussion
on 31 January 2013. Also seen Additional secretary Tashi Phuntsok of DIIR,
Central Tibetan Administration. (Photo/ Tibet Museum)

主席はまた、チベットの民主主義は多かれ少なかれインドに倣って築かれてきたものであり、対インド・中国また世界のほかの国々にとってのテストケースである。もっと言うならばチベット人の苦しみは非暴力主義とともにある苦難であり、このことは世界に対するさらなる強いメッセージだと述べ、中国によるチベット地域の国境線引きに対する史実の歪曲やチベット内での圧政はなんの結果にもつながらない。チベット人の尊厳を取り戻し、チベットのアイデンティティを保護することによって平和的にチベット問題を解決することこそが、中国が好転していくきっかけになると、主席は主張した。

2009年に最も多くの焼身抗議が行われたキルティ僧院の僧院長であるキルティ・リンポチェはチベット人がなぜ焼身自殺をするのかについて話をした。僧院長によれば、これは中国政府によるチベット政策の失敗が原因であるという。
中国政府はチベット人の中にある真の不満を解決しようと努めるのではなく、ダライラマ法王や中国外にいるチベット人が焼身抗議を教唆していると非難している。中国当局は在外チベット人の一派が不正にチベットで焼身自殺による抗議を扇動したと訴えていると僧院長は述べた。そして、このセミナーの開催中、2名のチベット人が逮捕され、1名は死刑判決、もう1名は10年の実刑判決を受けたという報告が入った。

キルティ・リンポチェはチベットとインドは長い歴史において隣人関係にあり、チベットがインドの助けを必要としたときには、よき隣人として救いの手を差しのべる義務があるとも述べた。

Audience at the panel discussion held at the India International Centre today
in New Delhi, 31 January 2013. (Photo/Tibet Museum)

インドの元外務長官であるシュリ・ラリット・マンシン氏は近年の発展において最も重要なポジションにある3つの国、すなわち、中国、インドそしてアメリカについて話をした。
中国国内では、過去10年間、強大な力を持ち続けてきた勢力に変化が出てきている。インドに関しては、古来からのインドの伝統の中で、仏教においてはチベットによって守られてきた。そして今、チベット問題を対中国との議題の中心に据えることによって、チベットに恩義を返すときではないかと思う。さらに米国に関して言えば、チベット人ゲリラを秘密裏に武器支援することにより先頭に立ってチベットを擁護してきたが、東西冷戦が起きたせいで、政治的な優先順位が変わってしまったという過去がある。現在、チベットで起きていることは火山のようなもので、いまや噴火寸前だ。誰も予期しない形で、突然、爆発する可能性がある。だからこそ、我々はチベットの現状をきちんと理解しておく必要があるのだと述べた。

最後の登壇者は元インド政府書記官のジャヤディーバ・ラネード氏で、中国の発展について話をした。中国政府系シンクタンク最大手のチャイニーズ・アカデミー・オブ・ソーシャルサイエンスは中国政府がビジネス業界との癒着を強めていると、一般市民からの党そのものの発展に対する信頼が失われてきていると警告している。そして中国国内の国民の不満は結果として中国全土で18万件以上にのぼる抗議運動がおきる原因となっている、と述べた。

さらに彼は、中国の新指導者、習近平主席の父親自身が文化大革命の犠牲となったのにも関わらず、彼は共産主義を真理であるとかたく信じ、党員となった人物であるからという理由を挙げ、習近平氏がチベットにソフト路線で臨むという主張は到底信じられないと述べた。

パネルディスカッションは質疑応答へと続き、チベットが中国に望むものはなにか、インドがチベット問題において対中国政策で果たすべき任務はなにかといった討論が行われた。

(翻訳:Fumi Dolkar)

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