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ダライ・ラマ法王の77歳の誕生日に寄せてーカシャック(内閣)の声明

(2012年7月6日)

ダライ・ラマ法王の77歳の誕生日というこの喜ばしい日に、チベット内外のチベット人および中央チベット政権を代表し、最高の敬意と祈り、そして心からのお祝いを法王に捧げます。

雪の国の人々にとっても、世界中の人々にとってもこのように縁起のいい日はありません。チベット民族は現在チベット史上例をみない悲劇に直面していますが、私たちはダライ・ラマ法王のご指導の下、素晴らしい模範的な亡命社会を築き、それを維持してくることができました。チベット民族は、非暴力・民主主義・より平和な世界の構築など、法王の多大な貢献を支える原則を大切にしていかなければなりません。

ダライ・ラマ法王はチベット史上、最も困難な時期に法王に認定され、16歳という若さで宗教的および世俗的権威を継がなければなりませんでした。そして24歳で亡命し、国を後にされました。亡命先で法王は、長い間抱いていたチベット民主化の理想の多くを実現されました。次に挙げるのはその改革の一例です。1960年、亡命チベット代表者議会の設置。1963年、未来のチベットのための憲法草案の公布。1991年、亡命チベット人憲章の採択。2001年、主席大臣(カロン・トリパ)選出のための第一回直接選挙の実施。2011年、直接選挙で選出された指導部に政治上の全権を委譲。民主主義の理想に関して、そしてそれを実現するにおいてチベット人が十分成長し、政治的権限を移譲する機は熟したと法王はお考えになったのです。いかなる脅威をも恐れぬダライ・ラマ法王のお導きによって、チベットの人々はここまで自立することができたのです。

直接選挙によって選出された指導者に政治的権限を譲ることをお考えの際、法王は、「あなた方は私の決断をまだよしとしないかもしれないが、安心しなさい。チベット民族が私を信じる限り私は自らの責任を果たしていくつもりだ。いずれチベットの人々も私のこの決断をよかったと思う時が来るだろう」とおっしゃいました。法王がこの決断を下された時、世界各地でまだ多くの独裁者がその権力に執着していたということは、言及に値すべきことです。民主主義政治の未来を見通したこの賢明な選択を世界中が歓迎しました。

この一年、チベット内外のチベット人から心配の声はありましたが、チベット民族の支持と団結に支えられ、大きな混乱もなく政治的権限の移譲が滞りなく行われました。カシャックは全てのチベット人に対し、この権限の移譲が成功するようこれからも一致団結していくことをお願いします。

非暴力、思いやりの心、世俗倫理、宗教間の調和そしてチベットの自由の提唱者としてのダライ・ラマ法王のたゆまぬ努力は、現在では世界中で認められています。そのような法王のご尽力に対し、1989年のノーベル平和賞をはじめ数々の最高の栄誉が贈られてきました。最近では2012年テンプルトン賞の受賞があります。これは、「自らの宗教の域を遥かに越えて科学および人類に貢献」したこと、そして「調べ吟味するという科学と仏教に共通な慣例について、両者間の関連性」に注目したことを讃えるものです。中華人民共和国による妨害や圧力にも拘わらず、法王と会見を行う世界各国のリーダーが増えていることは周知のことです。法王の教えに引きつけられる人たちが世界中で後を絶たないことも広く知られています。比較的知られていないのは、その中に、2億人以上いる中国人仏教徒の多くを含む、本土の中国人が大勢含まれているということです。彼らが彼らの信仰を実践することで、より多くの中国人がチベットとその文化について知るようになってきているのです。

チベットの運命を決定するのはチベット内部のチベット人たちだ、とダライ・ラマ法王は常におっしゃってきました。50年以上におよぶ中国の占領にも拘わらず、チベット民族の自由への情熱と希望が絶えることはありませんでした。文化大革命という最悪の時期も、チベット民族のアイデンティティーを抹消することはできませんでした。1980年代には、中国のチベット弾圧に対して数えきれない抗議運動が起こりました。2008年の歴史的な平和的抗議行動は、より大きな規模でチベット高原全域に広がりました。2009年以降チベットで後を絶たない焼身抗議は、チベット民族の自由への願いとその威厳に変わりのないことを明示しています。

中国3省に広まったチベット民族の情熱と団結はチベット史上例のない強さを呈しています。チベット問題や文化・宗教に共感し、興味を示す人々が世界中で増加していることは私たちの誇りです。これもまたダライ・ラマ法王のご指導の賜物です。法王の限りない努力と業績に私たちは深く感謝いたします。

偉大なるダライ・ラマ5世は国家を統合し、チベット民族の精神とアイデンティティーを高めることで強いチベットを築きました。偉大なるダライ・ラマ13世は他国との外交関係を築き、チベットの世界的地位を向上させることでチベットを世界地図に載せました。二人の偉大な前任者同様、14世ダライ・ラマ法王はチベット民族の内なる団結の強化と、チベット問題の情報を世界に示すことに尽力してこられました。この困難な局面にあって、外部からの力がチベット民族内に不和をもたらしたり、民主主義への道を妨げたるなどしてダライ・ラマ法王が実現したものをおとしめるためにあらゆる手段で攻撃しようとしています。例えば、中国政府が経済援助をし、操っている、シュクデンなどの団体の活動がチベット問題解決の妨げになっています。チベットの人々は彼らの操作や悪意の犠牲になってはいけません。よく注意をしてください。
ラカル(白い水曜日)に当たる今年の8月8日、主席大臣が現職に就いて一年が経過します。この日を記念し、そしてそれ以上に支援の気持ちを込めて世界的な団結のヴィジルを行い、この日を祝っていただけるように、カシャックは全てのチベット人および友人の皆さまにお願いいたします。この世界的ヴィジルで、チベットのために命を落とした人々を追悼し、中国支配の抑圧に今なお苦しんでいるチベット内部の全てのチベット人に、私たちが彼らと共にあることを伝えたいと思います。

ヴィジルに続き、重要なイベント、4日間の特別総会が9月25日から28日の日程でダラムサラで計画されています。会議の目的は、継続するチベットの危機的状況について討議、熟考し、有効な行動計画を立てることにあります。チベット民族と行政部を代表し、会議の期間中にダライ・ラマ法王のための長寿祈願も執り行われます。
チベット指導部は非暴力と中道のアプローチを貫きます。チベット問題を解決する唯一の方法は対話であり、私たちは実りある対話のためにいつ、どこにでも出向いていく準備をしていることはこれまでと変わりません。中華人民共和国とその憲法の枠組みの中でチベット民族の真の自治を求める中道のアプローチを受け入れることを、私たちは中国政府に強く要求します。チベット指導部は、実体を最重要視し、経過は二次的なものだと考えています。私たちは、ダライ・ラマ法王特使に対話プロセスの継続を告げる用意を常にしています。

この機会に、私たちはインドとその国民の皆さま、特にヒマーチャル・プラデーシュ州の、50年以上にわたる惜しみないご厚意とご支援に対して深く感謝しお礼を申し上げます。そして、チベットを支持してくださる世界中の人々にも感謝いたします。最後になりましたが、チベットを再統合した偉大なる5世や亡命先インドからチベットに帰還を果たした偉大なる13世同様、14世ダライ・ラマ法王がポタラ宮にご帰還できるように私たちは尽力していくことを誓います。それは全チベット人の願いであり、焼身抗議を行った全ての人たちの叫びです。ダライ・ラマ法王のご長寿と、法王のあらゆる願いが成就することをお祈り申し上げます。チベットで真実が勝利することを願って。

カシャック

(翻訳:中村高子)

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