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亡命チベット人憲章第59条の下に招集された
第一回特別総会における合意書(全文)

(チベット暦2135年9月25日(西暦2008年11月22日) 第一回特別総会参加者一同)

概要

2008年9月11日、法王私設秘書室より、亡命チベット代表者議会議長ならびに内閣宛てに書状を受け取った。それには「ダライ・ラマ法王は近日のチベット内での緊急事態ならびに国際情勢に鑑みて、チベットの根本要求についての意見を結集させ、議論し、検討するために、亡命チベット人憲章第59条の項目に定められる特別総会を本年11月もしくは12月に招集なさる予定である。ついては会議の参加者および開催日程を早急に報告するようにとの勅語を賜りました」とあった。その時、第14期議会の第六回常会の会期中であったため、内閣ならびに議会でこの任務に就き、特別総会の開催計画について詳しく協議し、議会の承認を経て、ダライ・ラマ法王に奏上申し上げたところ、御承諾を賜った。それに基づき、チベット暦2135年9月20日(西暦2008年11月17日)、歴史的な意味を持つ、第一回特別総会が、ダラムサラにて開催された。

この度招集された参加者は以下の通りである。最高司法委員長および最高司法委員会司法委員2名。選挙管理委員長(公共事業委員長兼任)。会計監査委員長。主席大臣を含む内閣閣僚、8名。現職議員、411名。元閣僚、18名。元議員、312名。中央行政府職員、66名。ダライ・ラマ法王特別代表ならびに特使、各一名。在外代表部代表、10名。インド、ネパール、ブータンの地域住民会議の代表、46名。その他地域会議をもたない地区の代表者、78名。各地の自由運動委員会の代表者六十名。在外チベット人協会の代表者、32名。非政府組織の代表者、20名。教育機関の責任者およびその代理者、58名。チベット仏教4大宗派およびボン教の僧侶・尼僧代表、30名。その他種々の独自な運営体の代表者、11名。それ以外には、常時チベット問題について憂慮しそれについての業務を行なっているインド・ネパール・ブータンの機関ならびに外国で活動している団体から、48名。合計560名が19カ国から結集した。

はじめにダラムサラのチベット子ども村(TCV)大講堂に集まり、チベット人代表者議会議長ならびに主席大臣の焼香引頭のもと、法王の御尊像をお迎えし、ナムゲル学堂の職衆によって、ドゥンチェン、ギャリンを奏でながら行列し、チベットのチョルカ・スム地域の伝統衣装をまとった若者を従え、講堂へと勧請し、玉座へお迎えした。チベット舞台芸術研究所による、太鼓・鉢の伴奏の下、チベット国家を斉唱し奉納した。引き続き、チベットの宗教・政治・民族のために命を落としたこれまで国士ならびに本年の民族蜂起記念日以降、チベット本土チョルカ・スム全域で大規模な平和的抗議運動を行なったことで、中国政府より強烈な抑圧され、想像を絶する規模の殺戮・傷害などを受け、その状況が今日も続いている苦悩に共鳴し、深く悲しみ悼むみ、一分間の黙祷が捧げられた。

チベット人代表者議会カルマ・チュペル議長により、第一回特別総会開会の辞が述べられ、その後、サムドン・ロサン・テンジン主席大臣より内閣声明が発表された。引き続き、すべての会議の参加者を15部会に分けて、亡命チベット政権の拠点であるカンチェン・キーションにて、20日まで3日間半、「昨今のチベットの危機的状況ならびに国際情勢を鑑みたチベットの根本要求について」という議題で協議し検討を行なった。それに際しては、チベット本土より寄せられた意見書の要旨ならびに亡命チベット人の組織や機関、教育機関、個人などから寄せられた意見書も基本的な協議事項とした。

21日、チベット子ども村(TCV)大講堂に集結し、各部会の議長より、協議内容の報告ならびに提案が行なわれた。本日22日午前8時には、部会の議長有志、総会の議長、ならびに組織委員によって本基本合意書(案)がまとめれられ、同午後1時半より本総会にて発表し、以下の決議を行なった。

チベット人の政教指導者としてのダライ・ラマ法王に関するもの

1、チベット人の実質的指導者、世界平和の導師、諸天も含めた衆生の導き手たる、ダライ・ラマ法王は、すべてのチベットの天部・人部が異口同音に崇敬の念を込め、黄金宝座に即位なされるよう懇願申し上げた方である。そのとき中国をはじめとする近隣諸国も吉祥なる所依の品々を奉納することで名実共に、法王こそがチベット内外の政治・宗教の両面での最高指導者であることを公認したことは、議論の余地がない事実である。また数百年間継続してきたチベット内外の合法的な真の政府は亡命チベット政権以外の他の何ものでもない。しかしながら近日中国政府は、ダライ・ラマ法王ならびに亡命チベット政権をチベットならびにチベットの民衆の代表権が無いと誹謗中傷している。これに対し、チベット内外のすべてのチベット人は一貫して抗議する。

2、ダライ・ラマ法王におかせられては、半分引退したとか引退した状態であるという御発言を僅かでもなされることなく、チベットの政治・宗教の両面での重大な任務を続けられるという大非心を決して御棄て給われぬよう請願申し上げると同時に、ヒマラヤ雪国チベットの民を救護し給わうことを我々が願うことのできる唯一の方である法王が、歴代の最勝なる御発願の通りに、我々を幾代に渡って摂取なさり給われるという尊き御意向が御頂髻にて異熟せんことを、今回の特別総会で強く請願申し上げ奉る。

3、チベット内外のチベット人にとって瞳や心臓の如き存在たる、世界平和の導き手である、ダライ・ラマ法王に対して、中国政府は想像を絶するほどの、根拠のない狂乱した誹謗中傷を行い続けてきた。これは、チベット内外のすべてのチベット人および漢民族の仏教徒すべて、特にチベットの伝統仏教に信仰と崇敬の念を抱いている人々、世界の平和と正義を愛するすべての人々の心のなかに、癒すことの出来ない傷を生み出しているのであり、チベット民族と漢民族の間でに強烈な嫌悪感をもたしている。民族の協調と友好関係を永く構築するためには、現在のものであろうとも、将来的なものであろうとも、どのようなものであっても、こうした強烈な中傷行為を即刻中止せねばならないことを強く要求し、本総会で発表しておきたい。

亡命チベット政権の政策ならびに立場に関するもの

1、本総会にチベット内外から寄せられた意見および会議の参加者すべてが議論し、検討した結果、未来におけるチベットの政策ならびにその立場に関しては、ダライ・ラマ法王の御智慧でお計り頂き、その都度政策に関しての御助言ならびにご指導を賜りたいことはすべての人に共通した望みである。大多数は継続して中道政策を取ることを望んでいる。特にこれまでの過去の中国政府の対応に鑑みて、現在の会談への特使派遣を中止すべきことと、短期間で成果が見られない場合には、独立および民族自決を訴求する政策を取るべきであるという意向も強く存在していた。

2、中道、独立、民族自決等といったチベット人の訴求方針が如何なるものであろうとも、その目的実現手段は、一貫して非暴力による平和的手段のみを継続採用すべきことを決定し、実行してゆく予定である。

中国政府および中国人民に関するもの

1、ダライ・ラマ法王と亡命政府は広く寛大な考えに基づき、チベット・中国間の問題を平和的に解決する方法として、中道政策を基盤とし、近年中国の憲法に基づいた、すべてのチベット民族にとって名実を共にする独立行政自治が実現するための方法についての提案書を中国側に提出している。それに対して中国政府から何らの有意義な反応は無く、この提案のすべての項目を、「独立」「半独立」「呼び名を詐っている独立」である、と狂乱した誹謗中傷を行なった。そのため、チベット・中国の会談には何らの成果もなかったのである。この全責任は、中国政府にある。

2、チベット本土で昨今大規模な平和的抗議運動が起ったその原因は、中国政府によってチベットの国土すべてを侵略したことをはじめとし、今日に至るまでチベット民族に対して、著しく大きな苦痛を与えてきた政策、計画的かつ段階的にチベットのならびにその文化を根絶せる政策を取り続けているだけでなく、特に過去20年間におよぶ、チベットにおける“愛国愛教”という名の苦痛を伴う運動を推進し、ダライ・ラマ法王に対し根拠のない誹謗中傷の発言を強要させ、その御方の写真を飾ることを禁止し、大量の漢民族をチベットに移住させてきたことによって、チベットの宗教・環境を計り知れないほど破壊し、人権を無視し破棄する等の覇権主義ならびに抑圧政策の下で、長期に渡って蓄積された耐え難い苦しみが、一気に吐露したものである。

3、中国政府によるチベット内のチベット人の平和的大規模な抗議活動をダライ・ラマ法王およびその一派が画策し、扇動したことの証拠ならびにその論拠があると勝手に主張しているが、ダライ・ラマ法王ならびに亡命チベット政権は、国際的な独立した団体をチベット内へ入らせることを許可し、検証すべきことを要請し、同様に中国政府の代表者がダラムサラに来て検証してもらってもよい、とおっしゃった。それに対して、中国政府は、そのいずれをも実行する勇気すらもなく、証拠ならびにその論拠を一つとしてさえ、国際社会の眼に見える形で提示することすらしていないのである。したがって、チベット内で本年起った平和的大規模な抗議活動の原因は、中国政府がチベットを侵略して以来、実施してきた抑圧政策によるものであることは既に明白であるので、中国政府は自らの過ちを認めなければならない。

4、チベット人の訴求点は、チベット人の権利ならびに中国政府によるチベットに対する誤った政策に対する抗議運動なのであって、それ以外に中国政府が歪曲して言及し続けているように、中国人民に対する抗議活動や報復活動ではないことを、本会議では再度明言したおきたい。

5、中国政府はチベットの伝統仏教を根絶させ衰退させる方法として、仏教における化身認定に関する法令と呼ばれるものを制定した。無神論を唱える中国政府からの、政治的必要性による仏教への介入については、一切認められない。チベットのいくつかの僧院における“愛国愛教”という名の抑圧政策を広く推進し続けることについては一貫して抗議する。

各機関の発展ならびに事業の強化について

亡命チベット政権ならびに民間団体の運営・教育・広報・健康・経済・業務促進等と関連したチベット内外の両方から寄せられた民衆の意見ならびにいくつかの部会の意見書の一部は会議事務局で取りまとめ、各部署の参考・継続検討のために無料配布する。

チベットの根本要求に対する支援者への謝辞

チベットの根本要求ならびに幸福のために、このたび直接的、間接的に、さまざまな形で支援して下さり、我々の苦しみに対して同情を寄せて下さっている国際的チベット支援団体、政府、一般市民、議会、国際機関、さらにインド政府ならびにインド国民の両方に対して本特別総会よりその大恩を想い、心からの感謝の意を表明申し上げます。

 
以上が合意書である。

第一回特別総会参加者一同

チベット暦2135年9月25日(西暦2008年11月22日)
亡命チベット代表者議会議長 カルマ・チュペル
 同副議長 ギャリ・ドルマ

※チベット語より直訳、再掲いたしました(2008.12.17)

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