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ダライ・ラマ法王の73回目の誕生日における
内閣(カシャック)の声明

(2008年7月6日 中央チベット政権内閣(カシャック))

ダライ・ラマ法王14世の73回目の誕生日という特別な機会に、中央チベット政権内閣(カシャック)は、チベット内外にいるチベット人とダライ・ラマ法王を支持する世界中の人々を代表して、ダライ・ラマ法王にあらためて敬意を表するとともに、輪廻の世界に生きる衆生の救済者として未来永劫その存在が永らえますよう祈念させていただきます。

五毒(無明、慢心、執着、嫉妬、怒り)の時代に生きる衆生のために生涯を捧げてこられたダライ・ラマ法王がこれからも思いやりと慈愛の具現としてあられ、とくに養子となった雪国に住む人々をひとり残らず悟りの道へと導いてくださいますよう、内閣は乞い願います。

内閣は、前回のこの特別な機会において、チベット人が力を合わせて非暴力の道を歩むことの重要性について述べました。また、チベット問題の解決に向けての闘いがどんなに辛く長い年月がかかろうとも失望してはならない、と強調しました。そして、とりわけ亡命チベット人に向けては強く、11の建設的行動をとるよう勧めました。これをいまここで再度要請するとともに、すべてのチベット人に対し、これらの重要な要請を留意するだけでなく実行するよう強く求めます。

今年の3月10日以降、チベット全域(ウーツァン、カム、アムド)において、チベット人が命を賭して中華人民共和国の極左的な政策に抗議の意を表明しました。そのような行動は、チベット人の内面の強さや団結心を反映しただけでなく、チベット人が何世代にも渡って抱えてきた苦悶の事実を国際社会に示すこととなりました。それを機に、正義と平和を愛する世界中の政府や人々がチベット人への支援と団結のこころを見せてくださっていることは我々にとって大きな励みであり、勇気の源となっています。また本日は、チベットで多大な犠牲を払っておられるチベット人のみなさんに、心からの感謝の念をあらためて表明させていただきます。みなさんが払っておられる犠牲は決して無駄にならず、かならず福へと転じます。

チベット高原を揺るがした今回の平和的抗議行動は、中国政府の弾圧を受け、数千人のチベット人が非合法に逮捕され、拘束され、殴打され、負傷し、死亡する結果となりました。そのことに我々が力を落としているのは当然ですが、我々チベット人は、中国のチベット政策の汚い面が前面に出た結果となったことに対して深く失望しています。このまま行けば、チベットの人々の未来にどんな運命が降りかかることになるかと心配でなりません。そこで内閣は、各国の政府や人々に懇願させていただきます。どうかこれまでのようにチベットにいるチベット人を支援してください。また、最大限の抑制措置をとるよう中華人民共和国の指導者たちに強く求めてください。

このような危機的状況においては、亡命下にあるすべてのチベット人が一致団結した行動をとることが重要であり、それは適切かつ法に従うということでもあります。そこで内閣の要請に基づき、亡命チベット人の議会である立法府の指揮のもとに「チベット政府民間合同緊急行動委員会(Tibetan Solidarity Committee) 」が設立されました。この委員会のガイダンスを受けて、亡命チベット人は効果的にアクションを起こしただけでなく、チベット人の団結意識をあらわしました。つきましては、この活動に関わっておられるすべてのみなさんに謝意を表明させていただきます。
また、我々が委員会に対して繰り返し述べてきたように、チベット問題解決のためのこのような大きな運動は、長期に渡って続くものでなければなりません。そのような理由から、平和的に行なうデモ行進だけでは充分なアクションとはいえず、たくさんの建設的な行動をとることこそが重要になります。そのように真剣に考える時期が来たのだと、内閣は考えています。
しかしながら内閣は、チベット内外のチベット人がどのようなアクションをとろうとも、それがダライ・ラマ法王の非暴力の願いに反するものであってはならないと強調しておきます。いかなる団体、個人であれ、ダライ・ラマ法王の助言に背く場合は、内閣は徹底して対抗姿勢をとります。なぜなら、そのような行動はチベット問題の解決になんら寄与しないからです。

ダライ・ラマ法王は、この度のもっとも厳しい時期においても胡錦濤国家主席に私信を送られるなど、充分な配慮を尽くされました。そして、チベットを危機から救うべく、2008年5月4日に中国広東省深セン市に特使を派遣され、中国の代表団との非公式の会合が開かれました。この非公式会合での合意を得て、2008年7月1日から2日に北京で中国とチベットの代表団による7回目の正式協議が行なわれました。残念なことに7回目の正式協議は当初から不可解なことが多く、我々が期待していたような結果はまったく得ることができませんでした。中国政府はチベットに対する一方的なプロパガンダを並べ立てる行為に終始するなどネガティブな行為を続け、協議は難航しました。我々は、中国の指導者たちは真剣にチベット問題の調停に向けて取り組んでいるのかと、かつてないほどの疑念を抱いています。

ダライ・ラマ法王が世界平和のチャンピオンであり、いかなる暴力も認めず、暴力を支持するはずがないことは世界中の人々が知っています。中華人民共和国の枠組み内でチベット問題を解決すべく、中国とチベットの双方にとって有益となる中道のアプローチを絶えず求めてこられたことも、中国がオリンピックの開催地となるよう支持してこられたことも、世界中の人々が知っている事実です。そのような現実がありながら、暴力を支持するな、中国からの分離独立を企てるな、暴動を扇動するな、オリンピックを妨害するな、などとダライ・ラマ法王に対して要請するとは、とても正常な人間がなす行為とは思えません。子どもですら事実を知っているのです。したがって、我々は中国のこのような要請に対する返答の必要性を見いだせません。ダライ・ラマ法王の中道政策という透明な政策を貫く姿勢はまったく変わりません。この正しい政策のもとに、我々は、分離独立を求めない、暴力を行使しない、チベット問題を対話で解決すべく最善を尽くす、という3つの約束を貫く所存です。

ダライ・ラマ法王と亡命政府に関するかぎり、我々は、対話の継続に向けて最善を尽くしました。また、我々は、この度のチベットでの騒動においてもっとも困難な局面においても、チベットに安定を取り戻し、チベットに住むチベット人の苦しみを緩和すべく最大限の努力を尽くしました。このような取り組みを中国政府が真摯に受けとめるなら、建設的な対話を行なえる環境を整えるというかたちで我々に協力せざるを得ないはずです。つきましては内閣は、チベットに安定と調和が戻されるように、中華人民共和国のリーダーに対し、以下の要請をいたします。

  • 平和的に意思表明をしたチベット人に対する弾圧、殴打、拷問、不当な逮捕や拘禁をただちにやめること。
  • チベット人聖職者に対する過剰な「政治教育」、不適当かつ不必要な宗教介入をただちにやめること。そして同時に、これが僧院や尼僧院で起きた騒動の根源的理由であることを中国は理解すること。
  • チベットの環境を害するような行為をただちにやめること。自然資源の過剰な搾取、放牧で暮らしてきたチベット人に対するライフスタイル変更の強制、非チベット人のチベット流入政策など、進歩と発展という名のもとに行なっている行為をただちにやめること。

先般の7回目の協議では、今年の10月末日までに8回目の協議を開催することで双方が合意しました。その際に、中華人民共和国として治められている自治区の条項がチベットにおいてどのように実施されているのか、双方が熟慮するという合意もなされました。現時点の状況を鑑みれば、これは前進であったと我々は考えています。我々は次回の対話に向けて準備し、中華人民共和国側から出される声明のみならず、中国の我々に対する行為も注視していく所存です。

しかしながら、これまで何度も強調してきたように、中国とチベットの間にある第一の問題は、600万人のチベット人の福利なのです。これはダライ・ラマ法王の個人的地位ともその周囲の人間の地位とも関係のないことです。我々は、そのような問題は中華人民共和国と話し合うことではない、と再度明言しておきます。

今年の5月、中華人民共和国の四川省で大地震が発生し、そこに住む多くの中国人やチベット人が犠牲になりました。その悲しみを我々は深く受けとめ、犠牲となったすべての方々に哀悼の意を表明します。地震の犠牲となった方々と一致団結している意思表明として、我々亡命チベット人は、ダライ・ラマ法王の導きのもとで犠牲者追悼の法要を行なうとともに義援金を集めました。

最後に、ダライ・ラマ法王のご長寿を祈念し、また、中国の弾圧と拷問に瀕しているチベット人の苦しみが早急に終わるよう祈念します。チベット問題の真実が早く明らかになりますように。

注意:本文は、チベット語の原文を英語に翻訳し、さらに日本語に翻訳しました。万一、チベット語版と翻訳版になんらかの相違がある場合は、チベット語版を正式な情報としてください。

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