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フランス、人権より中国との国交回復を選ぶ

(2004年1月28日 インディペンデント・デジタル/ジョン・リッチフィールド)

1月27日、フランスと中国の両政府は、経済と外交において新たな同盟関係を築くことを約束した。フランスのシラク大統領は、今後は台湾とではなく、中国との国交の回復に努めると同時に、中国の武器の禁輸措置を解除すると述べた。

フランスを訪れた中国の胡錦涛主席は、フランスの国会で演説を行った初の共産党指導者となり、フランス主導のヨーロッパのエアバス協会からエアバスA-320を21機購入することを発表した。27日に行われたエリゼ宮(フランス大統領官邸)での合同記者会見においてシラク大統領は、仏中新同盟の存在がアメリカの影響力に対抗できることを期待すると述べたことから、胡国家主席のために緻密に練られた今回の訪問がアメリカ政府を触発することとなった。

胡主席への温かい歓迎と国会演説の招待が、逆にフランスの右派、左派両党の代議士に反感を買う結果となった。民主主義の政治家のみが国会で演説するべきだと訴えたフランスの24人の代議士が、胡主席の演説をボイコットし、中には国会の外で人権とチベット独立を訴えるデモに参加する代議士もいた。しかし、ほとんどのフランスの政治家と代議士らは、シャンゼリゼ大通りで胡主席訪仏を歓迎して行われた豪華な中国の新年を祝うパレードが、仏中軸を強固にする一環であり、またフランスにとっても「中国の年」を意味するものだと認めた。また、フランスの中国との国交回復は政治的な意図よりもむしろ経済市場への参画に焦点を当てているものだ、という見解も出た。事実、北京と上海を結ぶ鉄道の建設や4つの原子力発電所の建設を含む数多くの計画が中国政府より発表される予定になっている。フランスは、両分野において技術的に優秀な実績を収めている。

シラク大統領の胡国家主席に対する歓迎の裏には、フランスはもとよりヨーロッパはアメリカの「単極」思想に媚びへつらうのをやめ、21世紀において「世界の多極化」を目指すシラク大統領の主張が隠されている。また国連安全保障理事会の常任国である中国は、イラク戦争上での対立にかかわらず、国連の影響力を回復させる力を持っているとして、フランスの期待がかかっている。

27日に行われた記者会見でシラク大統領は、中国からの侵略に対抗するために防衛強化の賛否を求める国民投票を計画している台湾政府を強く批判し、胡国家主席にフランスの中国支持の立場を明確にアピールした。シラク大統領は、「一方側の過激なイニシアチブは、すべての人々にとって危険で無責任な行為」と述べ、アメリカと同意見の立場をとった。フランスは2月2日、ベルギーのブリュッセルで1989年に中国が民主化運動を弾圧した天安門事件に対して、EUが中国に課した制裁の解除を強調した。イギリスとドイツを含む他の政府は、制裁解除を全面的に反対しながらも、4月に再議論する構えを見せた。フランスは、西側と中国間の健全な経済市場関係と信頼ある外交関係において、武器の禁輸措置を未だ解かないままでいるのは時代遅れである、と強く主張。フランスの主張とは逆に胡国家主席は、意見を述べずに終わった。シラク大統領は、胡国家主席に中国の人権に関する疑問をぶつけたことが一因であると述べた。胡国家主席は、チベットの精神的指導者ダライ・ラマ14世に、1951年に中国に統合されたチベットの独立という概念を捨てるなら、「中国政府は常に歓迎するし、これまでも門戸を開けていた」と述べた。
さらに次のように語った。
「我々の意見の相違は、民主主義でも、宗教でも、人権に争点があるのではなく、むしろチベットがかけがえのない中国の一部と認識しているかどうかということにある」

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