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サムドン・リンポチェ インタビュー
「チベット問題の解決なくして中印の国交正常化はありえない」

(2003年7月4日 サハラタイム)
チベット亡命政権首席大臣サムドン・リンポチェ教授

チベット亡命政権首席大臣
サムドン・リンポチェ教授

ダライ・ラマを頂点とするチベット亡命政権はバジパイ首相の現在の中国訪問を、「適切な時期に実施された重要な一歩」と見なしている。チベット亡命政権首席大臣サムドン・リンポチェ教授は、この訪問の影響についてサハラタイム誌のインタビューに答えた。

■ サハラタイム
インド首相の今回の訪中をどのように思うか ?

サムドン・リンポチェ教授
適切な時期に実施された重要な一歩であると思う。世界で最大の人口を抱える中印の友好な関係は、世界平和、そしてアジアの平和に寄与することになると判断してよいだろう。バジパイ首相の訪中が、世界のこの地域の政治、社会、および経済に多くの変化をもたらすことを切に願っている。このような理由により、チベット政府は、首相の訪中を歓迎している。そしてそれ以上に、訪中を前にしてバジパイ首相やインド外相がチベット政策を世界に向けて発表したことを高く評価している。

■ サハラタイム
しかし、今回の訪中に関する各紙の見出しによると、インドがチベットを中国に売り渡したような印象を受けるが ?

サムドン・リンポチェ教授
某日掲載のチベット問題関連の記事内容について新聞社を非難するのは適切ではないと思う。実際には、「インドは、歴史上初めて、チベットが中国の不可分地域であることを明確に認めた」という誤った報道を行ったのは、中国政府機関の新華社通信である。そして、各新聞社はこの内容を確認せずにそのまま掲載してしまった。しかし、インドのシンハ外相が、この状況を非常に適切かつ効果的に明らかにした。今回の出来事により、中国政府の真の意図やプロパガンダの仕組みが明らかになった。

■ サハラタイム
今回の問題に関して、シンハ外相が北京で発表した声明についてどのように考えているか ?

サムドン・リンポチェ教授
彼の声明は、チベット亡命政権にとって非常に貴重なものだ。外相の声明の中では、インドのチベットに対する政策は何ら変わることがないことが明らかにされている。第二に、他でもない北京で発表された外相の声明が、ダライ・ラマ法王がインドの貴賓であること、そして、インド政府が法王にインドからの退去を求めることはあり得ないことに言及したのは、非常に大きな意味を持つ。私個人の意見では、シンハ外相は、このような信念に支えられた態度を貫くことで、大きな勇気と高い道徳性を示したのだと思う。外相の態度は、チベット人だけではなく、世界中の人から尊敬を集めることになると確信している。外相が、他の国で同じ内容を発表したとしたら、その価値は薄れてしまっていただろう。しかし、北京で発表したからこそ、外相、インド政府、そして何よりもインド国家自体が尊敬の対象となったのだ。

■ サハラタイム
インドと中国の今回の会談、これに続く両国間の合意は、チベット解放運動にどのような影響を与えるだろうか ?

サムドン・リンポチェ教授
良い影響を与えるだろう。バジパイ首相の今回の訪中での成果の一つは、チベットに対する関心に関連するものだ。時間の経過と共に、チベット問題は忘れられてしまう傾向にある。たとえ中国政府の失敗が原因だとしても、バジパイ首相の訪中の間、チベット問題は国際社会の舞台の中央へと再び押し上げられることになった。新聞社各紙は首相の訪中の直前まで、チベット問題をインドにとってもはや重大な関心事でなくなったかのように無視していた。しかし、新華社の失敗、そしてインドの報道機関の対応のおかげで、チベット問題はインド、および中国間の関係における重要な問題として再び取り上げられることとなった。しかし、チベット亡命政権の見解は、チベット問題の解決の可能性がインドと中国の関係の改善によって高められるということである。このような理由から、今回の訪中がチベット解放運動を促進することになるはずであると考える。

■ サハラタイム
インドと中国の経済的、政治的関係が改善されることで、中国の態度はどのように変化すると考えているか ?

サムドン・リンポチェ教授
明らかなのは、チベット問題の解決なくしてインドとの国交正常化はあり得ないことを中国政府の指導者が理解しなければならないということだ。さらにチベット亡命政権は、昨年、中国の指導者がチベットに対する国際世論を無視することはもはや不可能であることを悟り始めたことにも注目している。中国の指導者は、チベット問題の解決の糸口を欧米諸国ではなくインドを通じて見つけたほうがより多くの利益をもたらすという結論に達しつつあるのだと思う。バジパイ首相の訪中はこのような方向性を強く裏付ける可能性を秘めている。

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