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チベット亡命政権緊急発表
ダライ・ラマ法王、イラクでの戦争の脅威に対する祈祷を行う
「すべての戦争においてもっとも大きな被害を被るのは、貧困にあえぐ人、そして無力な人である」

(2003年3月11日 チベット亡命政権情報・国際関係省)
写真:AP

写真:AP

(ダラムサラ)-ダライ・ラマ法王は、意見の相違は、戦争を遂行するよりも対話と意見交換により解決するべきであると語った。法王はまた、戦争で、一時的な勝者、そして一時的な敗者が生まれても、このような勝利や敗北の結果は、長く続くものではないとの見解を示した。

法王は、イラクにおける差し迫った戦争の脅威を憂慮して執り行われた特別な祈祷の法要において、スピーチを行った。今回の特別な祈祷は、法王の住居の向かいにある主要な仏教寺院ツクラカン(Tsuglhakhang) において3月11日から始まった、毎年恒例の 8 日間にわたる大祈願法会の一環として執り行われた。この大祈願法会は、中央チベット政権の宗教・文化省によって主催されたものだが、その初日には、チベット議会の議長と副議長、チベット政府の役人、仏教の僧侶、そして一般のチベット人が参加した。

チベット亡命政権宗教・文化省のトゥプテン・ルンリック大臣は、大祈願法会の開催にあたり、すべてのチベット人が、目前に迫ったイラクでの戦争が回避されるよう祈りを捧げると発表し、仏教の僧侶たちにも祈願するよう要請した。

以下がダライ・ラマ法王の述べられた内容である。

「現在、イラク問題は非常な危機的状況におかれています。戦争、つまり、組織的な種類の戦いは、人類の文明の発展に伴ってきました。今や、人類の歴史、または人類の性質の本質的な部分になってしまった感さえあります。同時に、世界は劇的な変化の真っ只中にあります。我々は、人類の問題が戦いによって解決されないことを目の当たりにしてきました。意見の相違から生じた問題は、時間をかけた対話によって解決されなければなりません。戦争によって勝者と敗者が生まれるのは間違いありませんが、それは、一時的なものに過ぎません。戦争の勝利も敗北も、長く続くことはないのです。また、私たちは、互いに大きく依存し合う世界に暮らしているので、ある国の敗北は、その他の国々に影響を与えたることは間違いありません。また、すべての国々は、直接的、または間接的に損失を被ることになるでしょう。

今日、世界は非常に狭く、お互いを助け合うことで成り立っているので、戦争という概念は、過去の遺物であり時代遅れの手段となっています。大きな流れとして、人類は常に変革と変化について議論します。旧式の因習の中では、私たちの現実にはふさわしくない多くの局面、または、偏狭さゆえに逆効果を招くような多くの局面が存在します。このような局面は、歴史のごみ箱へと追いやられてきました。そして、戦争もこのごみ箱へと追いやらねばならないのです。

不幸なことなのですが、21 世紀を迎えた現在でさえも、昔の人間たちの習慣をなくすことができないでいます。この習慣とは、武力によって問題を解決することができるという信念、または確信のことです。世界が、あらゆる種類の問題に悩まされ続けているのは、この信念が原因となっているからです。
では、私たちにできることは何なのでしょうか。 強大な権力が既に態度を固めてしまった場合、何ができるでしょうか。私たちができるのは、戦争という因習が少しずつでも終わりに近づくことを祈ることだけです。もちろん、軍事的な因習というものは、簡単に終結を迎えることはありません。しかし、このように考えていただきたいのです。流血の惨事があったとき、安全な場所を見つけ、結果として起こる過酷な運命から逃れるのは、責任ある立場におかれている権力者たちです。このような人間は、何とかして自分たちの安全を確保するでしょう。しかし、貧しい人々、防御するすべを持たない人々、子供たち、老人、病人はどうなるでしょうか。攻撃の矢面に立たされるのは、このような人たちなのです。武器が攻撃に使用されたとき、その結果は死と破壊です。武器は、罪人も罪無き人も区別はしません。ミサイルが一度発射されてしまえば、無実の人、貧しい人、武器を持たない人、または慈悲を必要としている人も無差別に攻撃されます。そのため、本当の敗者とは、貧しい人や防衛の手段を持たない人であり、無実の人であり、その日暮らしをする人たちなのです。

肯定的な側面としては、戦争で荒廃した地域でボランティアの人々が医療、支援活動、その他の人道的援助を行っているということが挙げられます。これは、現代において私たちの心を打つ進歩と言えましょう。

それでは、可能な限り戦争が回避されることを祈りましょう。しかし、戦争が勃発してしまった場合には、流血や過酷な運命が最小限に留まるように祈りましょう。私たちの祈りがどれほど実際的な力を持つのかは分かりません。けれども、今、私たちにできることは、それが全てです」

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