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米国人が米国のチベット政策を批判
『論説 米国の権力は無意味か』

(2002年11月11日米国ミズーリアン・オピニオン)

米国のブッシュ大統領は、世界の悪役に圧力をかけるため、他の国々を支配しようと権力を誇示している。手遅れになる前に、この影響をチベット救済のために利用することはできないだろうか。

先月、ブッシュ大統領は、米国下院、上院の大多数に賛成によりイラクに対する軍事力行使の支持を得た。11月8日、国連安全保障理事会で行われた投票では、ブッシュ大統領は遂に圧倒的多数で支持を得た。投票結果は、賛成15票、反対0票—イラクの隣国シリアですら「賛成」投票をした—は、大勝利といえよう。

現在、世界の国々は明らかに、ブッシュ大統領そしてアメリカ合衆国、また、もしかすると核の脅威などやむにやまれない圧力を受けている。このように了解を得たことは、世界における米国の権力の強靭さを示している。我々米国人は、特定の地理や他国の社会層から不評を受けながら、ついには集団的手段を取ることになる。

興味深いことに、我々米国人は、自分たちの関心事が議論の中心となっている状況においてのみ強行な態度にでる。サダム・フセインの大量破壊兵器所持の可能性が世界的脅威を招いているという理由は見せかけで、他に利益がからんでいる。例えば、石油が関係していて我々アメリカ人が興味を示していることは否定できない。

現時点で必要とするものを持ち合わせていない多くの人々を救済するために米国の影響力を利用することは、アメリカ人にとってプラスになりはしないだろうか。最途上国のひとつに挙げられているのはチベットである。チベットに対する米国の支援は52年間もの間棚上げにされたままである。

先週、上院外交委員会委員長であるデラウェア州民主党の上院議員ジョセフ・バイデンが、「米国は中国・チベット間に『和解』をもたらすよう支援するべきである」と書面で述べたことについて、小さくはあったがチベット関連記事が新聞に載った。これには、中国が各省に与えている自治権と「同様の」自治権をチベットに与えることも含まれている。

このような見解は、ないよりはましであるが、力がなく時期的にも遅い。中国がチベットに侵略したのは1950年のことである。長年にわたり中国とインド間の平和的クッションであった「世界の屋根」(チベット)は、不運にも中国と国境を分かち、中国が求めていた膨大な天然資源を持っていた。中国による侵略以来、チベットで起こった出来事は国際的人権組織によって記録され、国際的に知られている。

中国のチベット侵略により、直接的に殺害されたか、虐待により死亡したチベット人、山脈を越えて出国を試み干ばつのため凍死または餓死したチベット人は、チベット人口の6分の1にあたる120万人以上に及ぶ。評論家の報告によると、中国政府は、この仏教国にあった6000の僧院を破壊、全体の70%にあたる森林を伐採した。チベットの指揮者であるダライ・ラマは、危険にさらされながらも1959年に亡命し、以来亡命先のインドからチベットの指揮に従事している。ダライ・ラマの亡命後、毛沢東は仏教を「根絶するべき病原菌」であると発言してチベットを非難した。チベットの仏教僧たちは「再教育」に苦しめられ、チベット人の子供は同様の「再教育」のため、家族から引き離されて中国人家族のもとへ養子として送られている。

中国政府はチベットに対し、チベットの文化、遺産や独自性を圧倒させるべく750万人という大規模な中国人「入植者」を流入させている。

非暴力を強調し確固たる態度をとっていたダライ・ラマは国際報道機関に対し、チベットの開放を要求することを諦め、「中華人民共和国内における真の自治権」のみを要求しているが、ここに世界権力からの支援なく弱小化したチベットの悲しい現実を反映している。

クリントン大統領を含めた米国の指導者らはチベットの状況に対して口先だけの返事をし、中国と問題点を話し合うことを約束したまま52年が経過した。米国は中国に「最恵国」待遇を与えており、ここからいえることは、チベットの人権問題よりもウォルマートやセブンイレブンのほうが米国にとって重要なのだ。

チベット問題にほとんど無知で、そのため中国に圧力をかけられないのは米国だけではない。1年前、世界貿易機構(WTO:World Trade Organization)メンバーは、中国がチベットや自国で行っている最悪の人権侵害にもかかわらず、中国のWTO加盟に賛成した。国連安全保障理事会はイラクに対する武力行使を決定したが、ルワンダでの大虐殺、チェチェンに対するロシア人の行為、ボスニアでのセルビア人の行動、インドネシアの東ティモール占領、または中国のチベット占領について一切口を開かない。

自己中心的ではなく、自分に関連のある事柄のみに注意を払うことをやめれば、米国はもっと多くのことに貢献できるのではないだろうか。

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