亡命チベット人憲章
ダライ・ラマ法王による「将来におけるチベットの政治形態の指針と憲法の基本要点」(1992年1月)
結び
自由チベットの民主憲法は発布後の適切な時期に、機能の実態と世論に基づき再検討して改正することができる。
要約すれば、アジアの中心部、中国・インド間の「世界の屋根」に位置し、正直・平和愛好心・高い道徳心に恵まれた国民を有するチベットは将来、自由と民主主義に基づく平和と非暴力、大気・水汚染に脅かされない健康な国民生活を実現する国家となるであろう。チベットにはその環境を保全する十分な体制が調っているであろう。チベットは、攻撃的な軍隊や破壊兵器の基地を所有しない、平和と調和の国家とならなければならない。
今日、世界の1部地域においてはあらゆる種類の物質的施設がありながら人間性や自由が大きく損なわれ、人々は機会の奴隷とも云うべき状態に陥っている。しかしながら、大半の諸国においては人々は貧困のために生活必需品にも事欠く有り様である。チベットはこのような両極端に陥ることなく、その経済は国民の必要物資を提供しなければならない。チベットは、国民の基本的必要を満たす公正な開発を目指すであろう。
チベットは他国の政策とイデオロギーに翻弄されない、言葉の真の意味における中立国家となる。チベットは平等互恵の原則に立ち、近隣諸国と調和のとれた関係を保つ。チベットはすべての国家と、あらゆる敵意と憎しみを排した誠実な友愛関係を保つ。正しく考え行動するすべてのチベット人は、喜々たる献身の念と決意に燃えてこのような理想を実現すべく努力しなければならない。
願わくば、すべての人々に幸せあらんことを。
1992年1月/チベット歴2118年6月17日
ダライ・ラマ
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