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テールズ・オブ・テラー チベットでの拷問
TCHRD(チベット人権・民主センター)1999年発行

巧妙な手口

巧妙な手口として、体内に傷害を与え拷問の痕跡を見えなくさせるというのがある。一般的に、腎臓の傷害が死因となるケースが多い。このことは、腎臓にあたる部分に、体外の損傷をできるだけ少なくし反対に体内の損傷を最大限に高めるよう、拷問者たちが意図的に集中して暴行を与えることを示唆している。損傷がひどく死に至るとみなされる政治囚は、リンジン・チョーデンの場合のように釈放されることが多い。

  • リンジンは1989年3月8日のデモに参加し逮捕されたが、1週間も経たないうちに釈放された。ところが、彼女がシュックセップ尼僧院に戻ってきた時は危篤状態だった。腎臓は拷問で損傷を受けていた。1990年、25歳の若さで死亡した。
  • 中国当局選定のパンチェン・ラマを認めることを拒否し拘留された僧ロプサン・シャキャが語るところによると、看守たちは暴行を与える際、体に傷痕を残さないようにしていたという。ある看守は「彼の体に傷をつけるな。 内臓をやれ。」 と言っていた。
  • 拷問で障害を受けた後でも、囚人たちは十分に治療を与えられず、たとえ与えられても遅すぎることが多い。生き延びたものにとっても多くの場合、拷問の傷は消えない。尼僧クンチョク・ツォモは1993年5月のデモで逮捕され、銃の床尾で暴行を受け腕を骨折したが、治療もされずにそのまま3年間刑務所で過ごした。刑務所にいる間、羊毛を分別し洗うノルマを課せられていたが、そのせいで腕の状態はさらに悪化した。釈放後、医者の診断によると、骨折した腕の骨の周囲や中に肉がくいこんで発達してしまっているとのことだった。1998年の段階で彼女は、いまだに腕の治療を続けているが、状態は相変わらず芳しくない。
  • シガツェで卓越した存在だったタシ・ツェリンは、ヤンモ、シガツェで独立を促がす小冊子を配っていたため、1989年11月28日に逮捕された。「反革命的なプロパガンダで民衆を扇動した」という罪状で7年間、刑に服すよう宣告を受けた。報告によれば、彼は心臓の具合が悪くなったため、1991年4月、刑務所病院に収容されたとのことだ。服役中に受けた拷問のため健康が悪化し、同年9月釈放されたが治療のかいなく死亡した。
  • ラクパ・ツェリンは3度以上にもわたって治療を拒否され、1990年12月15日、逮捕後13ヶ月で死亡した。この件は国際的な関心を集め、中国政府からの反応を要求するまでになった。ドラプチ刑務所に外国の使節が派遣される前、ラクパは「チベットは中国の1部で、昔も今もそれは変わらない」と派遣団に告白するよう中国当局から命令を受けたが、勇敢にもそれを拒否した。そのあとすぐさま彼は集中尋問を受け、暴行された。彼の独房に隣接した部屋に入れられていた彼の囚人仲間は彼が泣き叫ぶのを聞いたという。
    「お母さん、助けて… やつら僕を殺そうとしている…」 20歳の若さだった。

    ラクパの死後、ドラプチ刑務所の男子セクションにいる93人の囚人たちはサイレント抗議[silent protest]を展開した。ラクパの使っていた掛け布団の断片は囚人皆に配られ、それで抗議のための旗がいくつか作られた。掛け布団のカバーは囚人たちが外で労働を課せられる時、旗印として使われた。 しかし、その抗議に対する中国当局の反応は予期せぬものであった。 12月16日、中国人民解放軍の軍隊が刑務所に召集され、翌朝まで待機したのである。ラクパの身体には、大小様々な打撲傷、内出血の塊、そして鼻血の乾いた痕などがみられた。 爪も青色に変色していた。検死解剖をした医者たちが非公式に語ったところによると、暴行による腸の裂傷に治療を施さず、それが致命傷となり、ラクパは死亡したとのことだ。

    緊急行動声明がアムネスティ・インターナショナルによって発表された。 それは囚人の死亡原因にする徹底的な究明とその報告書の公表を求めるものだった。国際的人権擁護団体アジア・ウォッチも1991年1月10日、当時の中国首相李鵬に次のことを要求した。

    「ラクパの死因について徹底的かつ公平な調査を開始し、もし、拷問がその直接の原因と判明すれば、それに加担した全ての人間を告発する。」中国国営新華社通信(1991年4月6日付)は、ギャルツェン・ノルブ「チベット自治区」代表の声明を掲載した。それによると、ギャルツェン・ノルブ代表は、ジェームス・リリィ米国大使にこう語ったという。
    —ラクパは1990年10月に虫垂炎と腹膜炎を併発し死亡した—

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