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チベット僧院の教育

兄弟のひとりは僧にさせる慣習

1959年迄は、6千以上の僧院がチベットにあった。どの家庭も少なくとも一人の男子を僧院に送る(僧にさせる)のが普通で、通常、男子は7歳、女子はもう少し上の歳からと定められていた。僧院は教育の場であり、才能如何で社会的地位を得るための方法でもあった。教育を受けるために、家族に恩恵をもたらすために、宗教的達成のために、それぞれが期待を抱いて入門したのである。しかし、チベット国内に真の仏教教育が受けられる僧院がほとんどないのが現状で、仏教修行のために亡命する者が年々増えつつある。

チベットの僧院生活

ダラムサラ・ナムギャル寺の問答風景

チベットの僧院生活は厳しい。共同生活を営みながら、僧院内の分担仕事をこなし、あらゆる種類の宗教的儀礼を行い、独習もしなければならない。それは、早朝から深夜に及ぶ。年輩の僧は、規律を維持し集団を導く大きな責任を持つ。若い僧は当番で厨房の仕事、買出し、食事や茶の給仕などを担当する。

学習と礼拝が僧院生活の主題である。新入の僧は基礎チベット語、文法、文学、スートラの詠唱、祈祷から始める。次に、アビダルマ(形而上学)、プラジナパラミタ(智慧の完成)、プラマナ(論理学)、マディヤミカ(中間思想)といった仏教教理を学ぶ。学習期間は普通18年もしくはそれ以上かかるとされている。スートラ(顕教)とタントラ(密教)の仏教経典、その他、占星学、医学、絵画工芸も必須科目である。さらに仏教哲学の意味と暗示について分析思考し、何時間も黙想する。

スートラの問答技術は、仏教哲学を深めるのに重要である。問答は試験の方法でもある。試験では、試験官の僧と討論しなければならない。合格すれば、「モンラム(大祈祷祭)」での問答会に参加する資格が与えられる。その問答会で勝ち進むとチベット仏教学の最高学位であるゲシェ・ラランパの称号が与えられる。さらにより高度な宗教学を修めたい僧は、密教学堂に進み、ゲシェ・ンガランパ(密教博士)の称号を得るよう精進する。こうした学究生活に入り、宗教的達成に近づくことができるのは、数少ない秀才の僧のみである。ほとんどの僧が、僧院の職人、大工、芸術家、料理人などの仕事に就くのが普通だ。

尼僧院

ダラムサラの尼僧院での授業風景
インドでの生活に必要なヒンズー語の
授業を行っている

チベットでは尼僧も僧侶と似たような生活を送っているが、外から見えにくい。僧院より組織化されておらず、高度な哲学的な学習よりも瞑想や祈祷に重点がおかれる。それでも、チベットの歴史には、偉大な女性の宗教学者も何人か出ている。最近、インドに亡命している尼僧院の中には、ダライ・ラマ法王の指導により、僧院と同じカリキュラムのある尼僧院も増えつつあるようである。


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